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内容紹介
日本人のポテンシャルはこんなものじゃない!
無から有を生み出す力に再び火をつける。
「激動の世界」「変革が必要」「100年に一度」……。
職場でも、メディアを観てもこんな言葉が飛び交う。
なぜ、日本の社会は活力を失い、国力は大幅に衰退してしまったのだろうか。
かつて「モノづくり大国」と呼ばれた日本に復権のカギはあるのだろうか。
世界に誇るマルチ・パフォーマンス・スーパーカー日産GT-R開発者の水野和敏氏は、
解決策や対処法はあると考える1人だ。
しかも、「日本人だからこそできる」とその理由を語る。
- ◎イノベーティブなモノづくりのためのプロセス。
- ◎ピラミッド型縦割り組織に潰されないための波紋型組織の構築法。
- ◎画期的な発想を生み出すための「感性」の磨き方。
- ◎仲間を増やし、目標やイメージを共有するためのリーダーの言葉。
- ◎AIの利用法と、AIでは補えない人間ならではの能力。
- ◎アイデアの魅力度を検証する方法。…etc.
本書では、以上のような観点から、
- 「新しいイノベーティブなモノづくり」
- 「生き甲斐のあるライフスタイルをつくり出す方法」
を伝えていく。
- 「『変わらなければ……』とは思っていても、何をどうすればいいかがわからずに悶々としている」
- 「同じことを繰り返す仕事や日常に刺激を感じない」
- 「せっかく開発した新商品が思ったように売れない」
- 「アイデアが認められずに不満が溜まる一方」
- 「トップダウン型の組織の中で、没個性の一つの歯車として働くことに疑問を感じている」
このような悩みがある人が読めば、必ずブレイクスルーを得られるはずだ。
日本ブランド復権のカギを
日産GT-R開発者とガン治療の世界的権威が探る。
本書はカリスマエンジニア・水野和敏氏と、
ステージ4のガンに侵された彼を画期的な治療法で救った
ガン治療の世界的権威・小泉和三郎氏の対論形式で構成されている。
そもそもは医師と患者の関係でしかなかったが、
並外れたポジティブさでイノベーティブな開発をしてきた水野の素顔に、
小泉氏が興味を持ったことが、本書が生まれる端緒となった。
水野氏が編み出したイノベーティブな開発プロセスを俎上にあげ、
クルマの世界と小泉が携わる医療の世界の共通点、相違点を語り合う。
そこに書かれてあるさまざまな経験を、
読者には自分の人生と照らし合わせながら学んでいただきたい。
【購入者限定】水野和敏みずからが解説する、
『イノベーティブな商品を生み出すための開発プロセス』スペシャル動画をプレゼント!
本書の重要なポイントにもなっている、
『イノベーティブな商品を生み出すための開発プロセス』のチャート図について、
著者である水野和敏みずからが、自身の実体験を交えながら、
特に重要な「①発想〜③計画化」を重点的に解説!
ここでしか聞けない、本邦初公開の内容となっております。
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ぜひ書籍を購入して、ご覧になって下さい!
- ※本特典は読者の方全員にプレゼントしています。
詳しくは本書の巻末をご覧の上、別途お申し込みが必要です。
本書まえがき
水野和敏
なぜ、そして今、本書が日本に必要なのか?
あなたは、なぜこの本を手に取ったのだろうか......?
タイトルや帯の文言から、この1冊があなたに、「新しいイノベーティブなモノづくり」や、「生き甲斐のあるライフスタイルをつくり出す方法」を記しているのではないかと、ピンと感じたからだろうと推察する。
それはおおよそ合っている。
「激動の世界」「変革が必要」「100年に一度」......。職場でも、メディアを観てもこんな言葉が飛び交う。
こうしたなか、あなたがクリエイターとして、あるいは企業の新商品の開発に直接的、あるいは間接的に携わる者として、担当するプロジェクトが問題なく進行しており、売上も順調、そして職場にも満足しているのであれば、本書を読む必要はない。無駄な時間を費やす必要もないから、この本から離れていただいたほうがいい。
しかし、「変わらなければ......」とは思っていても、何をどうすればいいかがわからずに悶々とするばかりだったり、同じことを繰り返す仕事や日常に刺激を感じないという人も多いはずだ。あるいは、せっかく開発した新商品が思ったように売れない、アイデアが認められずに不満が溜まる一方だという人もいるだろう。
そもそも、これは職種によらず、多くの会社員にとって当てはまることだろうが、トップダウン型の組織の中で、没個性の一つの歯車として働くことに疑問を感じていな
いだろうか。
このような悩みがある人は、ぜひこのまま読み進めていただきたい。
なぜ、日本の社会は活力を失い、国力は大幅に衰退してしまったのだろうか。
2011(平成23)年に発生した東日本大震災、IT化する社会と終身雇用の崩壊、AIによる仕事の喪失。さらに米中対立のはざまで右往左往する政治、コロナ禍、脱炭素社会への転換による社会構造の変化などが要因として挙げられよう。
そして僕たちがはっきりと意識したことがあった。
コロナ禍での対策の遅れ、東京五輪におけるドタバタ劇などを通して突きつけられた、アジアで最もデジタル化が"遅れていた"のはわが日本だった、という現実である。
さらに未来への憂鬱の種となっているのが、2021(令和3)年12月に決定した過去最大の35兆9895億円にのぼる補正予算だ。原資は国の借金である赤字国債だ。
2022(令和4)年5月7日における日本国債の格付け(ソブリン・レーティング)は24位(ムーディーズ・A2、S&P・A+)で、23位の中国の後塵を拝している。直後には25位で並ぶスロバキア、スロベニア、リトアニアが追走する次第だ。
衝撃を受ける人がいるかもしれないが、日本は、16位で並ぶ韓国と香港にはとっくに抜き去られてしまっている。これが紛れもない日本国債の実力なのである。
いったい、この借金は誰が払うというのだろう。
はっきり言えば、今の40代以下の人たちに降りかかる。気の毒と言うほかない。
こうした危機的状況と予測しづらい未来を前にしたとき、人々の行動、とりわけ日本人の行動はどうなるのだろうか。この先、日本を豊かにしてくれる事業や産業は生み出されるのであろうか。
僕は、解決策や対処法はあると考える1人だ。
それは、人間にしかできない、勝手に何でも組み合わせて考えることができる"想像"という能力を使い、独自性のある未来を創造する力をフル回転させることだ。
僕が言う創造力とは、過去のデータや検証結果という「知性や比較」に基づいて生み出す力ではない。
なぜか?
それらはすべて過去の繰り返しであり、未来をときめかせるものではないからだ。
確かに、コロナ禍という危機やパニックに襲われたとき、人間は生存本能に従って保守的な行動をとる。それは、当然のことだ。
ことに、日本社会には強い同調圧力があると言われている。今ある組織や体制から離れずに、「和をもって尊しとなす」とばかりに、上からの指示によって現状維持に従順
に努める。
これを集団帰属意識という。
僕が所属していた日産という大企業においてもそうであった。直近の足元しか見なくなり、保守的な行動をとるのが大勢だった。
屈辱的な経験もさせられた。
あれは1998(平成10)年のことだった。当時の日産自動車には、市場品質の向上こそ販売の重点課題という方針から、品質管理を専門とする大学の先生が外部から招聘されていた。しかし、彼らに専門外の自動車市場の動向などわかるはずはなかった。
ところが、そんな先生たちの審査を受けないと、新規の開発すらやらせてもらえなかったのだ。
審査で許可されるのは、いつも品質優良企業とされたトヨタの実績を踏襲したものばかりで、「技術の日産」はすっかり昔話になっていた。私にとっては悪夢の日々で、退職も考えた。
しかし、「昨日と同じ今日が良い」では、永遠に輝きと喜びに満ちた明日はやってこない。
動物にはなく、人間にしかないもの。それは本質を見抜き、、独自性のある未来を創造するきっかけとなる"感性"である。
もちろん、同調圧力を基盤とする社会や、過去の成功にひたり、未来での失敗は是としない会社の中で、僕の言う創造力を発揮しようとすると、必ずと言っていいほど周囲の批判に晒される。
その中で保身とあきらめで大勢に流されていては、感性に基づき、創造力から生まれる、未来をときめかせるモノやコトは誕生してこないのである。
今、この危機的状況であるからこそ未来を見据え、感性に基づく創造力を一人ひとりが発揮していかなければならないのだ。
「日本人のポテンシャルはこんなものじゃない! 今は使えていないだけ」
これが僕の口癖であり、本音でもある。
本文にも記してあるのでここでは詳しくは語らないが、時間とともに自身の技を磨き、人のために仕事をする、それにより「人の喜ぶ姿が自分の満足や幸福感に"変わる""変えられる"のが日本人の特質である。
これは、他国の人には絶対に備わらない持ち味で、「もてなしの心」と言われることである。このことを、私は海外で多国籍の人たちと仕事をするときに、強烈に実感する。
総力をあげ、他者をもてなす心がそのルーツにある。そこが欧州とは異なり、日本人ならではのものだ。だからこそ、買い手の数年先までも見据えた丁寧なモノづくりや匠の技が生まれ、世界を席巻した。
今の日本に必要なイノベーティブな開発とはどういうものか。
これをメインテーマに据え、ステージ4の末期の胃ガン発見からたった4カ月で職場に復帰させてくれた命の恩人でもある小泉和三郎先生のナビゲーションに導かれ、語り合い、編み上げられたのが本書である。
第1章では、天命ともいえる小泉先生との出会いと私の闘病を軸に、信頼関係によって生み出される「何か」についてエンジニア、患者、そして医師の立場から掘り下げた。
第2章では、2人が現在の世界に足を踏み入れたルーツ、そして2人の運命を決めた出来事を述懐する。僕の不良社員時代の行状も包み隠さず白状する。
第3章では、どんな人間にも猛烈な修業時代が不可欠であり、そのあとに必ず物事の本質、正体を追究するステージが訪れることを2人の経験から再確認できる。
第4章では、僕の信条であるチーム&リーダー論を展開する。さらには失敗論、検証の重要性を説く。
第5章では、僕は自動車メーカーの今後の姿、小泉先生は理想の医師像を忌憚なく語る章とした。
「モノづくり」といっても、さまざまなジャンル、立場があるだろうが、本書を読んでいただくことで、少しでもモノづくりに携わるあなたの心に火をつけられたなら、これ以上の喜びはない。
また、これから新たな一歩を踏み出そうとしている人たちの気持ちを、少しでも奮い立たせられればと願っている。
小泉和三郎
かけがえのない水野さんとの邂逅
本書の表紙と著者名を一見して、面食らう方が多いかもしれない。
なぜ、世界のカーマニア垂涎の的である名車、日産GT-R(R35型)の開発者と一介の医者である私の対論本が上梓されるのかと。
今振り返れば、そこに" 邂逅"があったからだとしか言葉が見つからない。邂逅とは思いがけず出会うという意味で、私の好きな言葉でもある。それは思わぬときに、思わぬところで訪れるものだ。
われわれの場合は医師と患者という立場での邂逅だった。
考えてみればビジネスの世界でも、研究開発の世界でも、われわれ医療の世界においても、最も重要なことはそのプロジェクトに関わる人と人の協力、突き詰めれば信頼関係に収しゅう斂れ んするのではないだろうか。
これは世の中のすべての基盤だと思う。
重篤なガンを患っていた水野さんと私の間には不思議な信頼関係が与えられた。
そこから胃ガンに立ち向かう患者と医師との共同作業が始まった。不遜な物言いを許していただけるなら、患者と医師の信頼関係なしには、治るものも治らない。
水野さんとは患者と医師の関係からいきなり信用の枠を飛び越え、信頼関係を築くことができた。これについては本文で楽しんでいただきたい。
クルマの世界を知らなかった私にとり、いつの間にか水野さんとの語らいがこの上ない楽しみに昇華していった。そして水野さんを知るにつれ、素顔が一皮めくれるにつれ、彼がただの優秀なエンジニアではないことがわかってきた。
私が水野さんから教わったのは物事を開発する際の心構えについてだった。私も新薬の開発に携わる人間なので、聞いてみたかったのだ。
水野さんの言葉は、それまで私の胸中で何かもやもやしていたものを吹き飛ばしてくれた気がした。
「開発における『発想力』って何だと思いますか? それは自分の中から湧き上がる想像力ばかりでなく、相手の立場に立って考えるという"他者"に対する想像力が肝心なんです。だから日本人は開発に向いている。そう思いませんか」
20歳そこそこで、水野さんは苛烈経験を経て、そうした境地を手に入れた。
本書は水野さんが編み出したイノベーティブな開発プロセスを俎上にあげ、クルマの世界と私が携わる医療の世界の共通点、相違点を語り合ったものである。
そこに書かれてあるさまざまな経験を、読者のみなさんには、自分の人生と照らし合わせながら学んでいただきたい。
誰にでも水野さんと私のような邂逅を得る可能性がある。そう考えて第1章からお読みいただければ幸いである。
水野和敏氏自らが書籍の中身を解説する
“ここでしか聞けない貴重なセミナー”
を、緊急開催決定!(書籍未購入でもご参加いただけます)
ポルシェ・ターボを超えた、
世界No.1のスーパーカー日産GT-Rの開発プロセスが初めて明かされる…!
このセミナーを受ければ、車に限らずあらゆるものに応用できる
【イノベーティブな発想】
が、あなたのものに!!!
セミナー当日は
- ◎どうして今、この書籍を出すのか?
- ◎書籍刊行に懸ける想い
- ◎制作秘話
についてや、
書籍でも紹介されている
- ◇信頼と信用の違い
- ◆感性を育てるにはどうするか
- ◇発想法と感性
- ◆発想したものを構想にもっていく方法
- ◇周りのメンバーに伝えるキーワードの作り方
- ◆検証の方法とは?
- ◇ピラミッド型組織と波紋型組織の違い
を、【ミスターGT-R】水野和敏自らが解説します!
また、当日は
皆さまからの質問にその場で答えるリアルタイムQ&Aも行います!
- 「世界No.1の商品を開発したい」
- 「誰もが想像できなかった商品を、世の中に出したい」
- 「『変わらなければ……』とは思っていても、何をどうすればいいかがわからずに悶々としている」
- 「同じことを繰り返す仕事や日常に刺激を感じない」
- 「せっかく開発した新商品が思ったように売れない」
といった方は、ここでしか見つからないきっかけがありますので、
ぜひご参加下さい!!
セミナー開催日:2022年7月27日(水)20:00〜21:30
※終了時間は前後する可能性がございます。予めご了承下さい。
参加費:無料
著書プロフィール
水野和敏(みずの・かずとし)
日産GT-R開発者
1952年長野県生まれ。72年日産自動車に入社。日産GT-R(R35型)をはじめ、乗用車系・スポーツ系車種を中心に開発責任者として辣腕をふるう。
また、89年NISMO(ニスモ)に出向しレーシングチームの監督兼チーフエンジニアに就任した際には、国内耐久選手権3年連続チャンピオン、
92年デイトナ24時間レース総合優勝獲得。2013年の日産自動車退社後も、カリスマエンジニアと呼ばれ、新商品開発の講演や媒体の取材、そして自身での配信等、活動中。
水野和敏 [公式HP]
https://r.goope.jp/k-mizuno
小泉和三郎(こいずみ・わさぶろう)
北里大学名誉教授
1955年神奈川県生まれ。前北里大学医学部消化器内科主任教授。
抗ガン剤治療の権威で、世界のガン治療に大きな影響を与えている。
2011年、ステージ4の胃ガンに侵された水野和敏氏を、自らが開発した「S1+シスプラチン+ドセタキセル」という画期的な抗ガン剤の3剤併用療法(DCS)によって救う。この出会いをきっかけに親交を深め、並外れたポジティブさでイノベーティブな開発をしてきたクリエイター・水野のオンとオフの顔両面に興味を持つように。