編集者として「日本語にまつわる本がつくりたい」とずっと思っていました。ある日、アメリカ国籍を捨てて日本に帰化したアメリカ出身の言語学者で「アンちゃん」という人がいるらしいと知り、「日本語の謎を解く本をつくりたい」と相談したら快諾。アンちゃんとのやりとりも国際交流に満ちたもので、とっても楽しかった!

POSTED BY寺崎
25年前は「日本が大嫌い」だった
いまから約25年前。ひとりのアメリカ人言語学者が日本にやってきた。
その名はアン・クレシーニ。
通称「アンちゃん」。
彼女は日本のマンガが好きなわけでも
日本のアニメが好きなわけでもなかった。
ただ、婚約相手の仕事の都合で日本にやってきた。
そして、彼女の地獄の日々が始まった。
日本語がしゃべれない。
日本語が理解できない。
日本の文化になじめない。
日本が大・大・大嫌いだった。
毎日、来る日も来る日も神さまに祈った。
「どうか、私をアメリカに帰してください」と。
しかし、ある日、カラオケボックスで出会った
kiroroの歌詞に感動し、日本語の魅力にハマった。
「沼ること120%」な日本語にまんまと沼る
その日以来、アンちゃんの日本語漬けの日々が始まった。「検討します」
「大丈夫です」
日本語はあいまいな表現に満ちている。
そして、漢字、ひらがな、カタカナの
3種類をマスターしなければいけない。
さらには敬語のルール、呪文みたいなオノマトペ、外来語、和製英語……
もう、ワケわからん!
米国国務省が発表した
「言語取得難易度」によると、日本語は
最高ランクのカテゴリー4にランキングしている。
にもかかわらず
海外では日本語と日本文化がブームで
全世界で約379万人が日本語を勉強しているそうだ。
なぜか。
それは日本語と日本文化には
とんでもない魅力が満ちあふれているからだ。
日本語を学べば学ほど、日本独自の文化を知れば知るほど
どんどん日本を好きになっていった。
そして、とうとう2023年11月21日。
アンちゃんは日本国籍を取得。日本に帰化した。
アメリカ人から、日本人になった。
外国人から見たらやっぱり日本語はヘン
本書ではそんなアンちゃんが世にも奇妙な日本語について
そして、そんな日本語が形づくる日本の文化について
愛情たっぷりに、笑い交えて語る。
もしかしたら
外国人からしか見えない「日本語の不思議」に
あなたは驚くかもしれない。
そもそも「日本人って何?」という
疑問もわいてくるかもしれない。
すべての日本人におすすめします。
(日本をもっとl知りたい外国の方にもおすすめです)
本書の構成
第1章 ガイジンから見た日本語の不思議第2章 やっぱり不思議なニホンジン
第3章 日本語はなぜこんなにムズカシイのか?
第4章 これを使いこなせれば「日本人」として認定したい日本語
第5章 何を隠そう「カタカナ語オタク」です
購入者限定無料特典
アンちゃんと考えよう!多様性社会のニッポン(動画)
2025年6月15日に収録された講演会を購入者限定で特別公開。本書で書かれている日本のこと、日本人のこと、日本語のことをはじめ、本書に収められなかったプライベートな話まで、90分以上しゃべり倒した、笑いたっぷりのトークライブをどうぞお楽しみください。
※無料特典は、お客様ご自身で別途お申し込みが必要です。
※無料特典は、サイト上で公開するものであり、
小冊子・CD・DVDなどをお送りするものではございません。
※上記無料特典のご提供は予告なく終了となる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
著者について
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応用言語学者・北九州市立大学准教授
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アメリカ・バージニア州出身。日本在住歴25年。メアリーワシントン大学卒、オールドドミニオン大学大学院にて応用言語学修士取得。福岡県宗像市在住。宗像市応援大使。流暢な博多弁を話し、日本と日本語をこよなく愛する。2023年に日本に帰化。研究と並行し、バイリンガルブロガー、スピーカー、ラジオパーソナリティ、テレビコメンテーターとして多方面で活躍。西日本新聞で日本の文化と言葉についてつづる「アンちゃんの日本GO!」を連載中。自身で発見した日本の面白いことを、博多弁と英語でつづるブログ「アンちゃんから見るニッポン」が人気。文章を書くことと講演会は生き甲斐。TEDxFukuokaに登壇(2018・2020)。著書『なぜ日本人はupsetを必ず誤訳するのか』(アルク)、『教えて! 宮本さん 日本人が無意識に使う日本語が不思議すぎる!』(サンマーク出版)、『ペットボトルは英語じゃないって知っとうと!?』(ぴあ)、『アンちゃんの日本が好きすぎてたまらんバイ!』(合同会社リボンシップ)、『ネイティブが教えるアメリカ英語フレーズ1000』(コスモピア)など多数。