著者の関連商品
-
実は、著者の小谷さんの本をかなり読んでおりまして、相対性理論や宇宙、物理の話などを分かりやすく、かつ面白く伝える方です。そんな小谷さんと仕事がしたいと思っていたところ、2005年に発売された『科学者はなぜウソをつくのか』という本が絶版に。めちゃくちゃ面白い本で、このたび新型コロナウイルスの項を加えていただき、出版するにいたりました。
科学者たちが行った大胆な捏造。それをセンセーショナルな大発見ともてはやす人々。なんか現代社会の縮図のような世界です。フェイクニュースやコロナ情報など真実が見えづらい世の中に一石を投じる本です。小谷ファンの私のお勧めです!
POSTED BY稲川
View More科学者の大発見による光と影。人は大胆なウソほどだまされる!?
この本は、科学者たちの発見を通してウソ(捏造)が暴かれるさまを描いています。それはまさに、人間がウソをつきバレるのと一緒です。
ただし、こと世間を騒がせたセンセーショナルな発見(ウソ)は、その代償も大きなものになります。
昨今、ネットではフェイクニュースや誹謗中傷がはびこり、その匿名性から真実が見えなくなっています。
いっぽう、科学の世界では論文の精査によって、間違った論拠や改ざんされた画像が見破られてしまいます。それでも科学の世界に捏造が消えないと著者は主張します。
「捏造を根絶することはできません。しかしだからといって捏造はやり放題というわけでもありません。捏造は必ず発覚します。捏造された研究成果は自然科学の法則に反するため、追試は失敗し、他の研究結果と矛盾し、遅かれ早かれ否定されます。
つまり、科学は異物を排除する免疫機構を備えているのです。」
科学史というテーマでありながら、この科学が担う免疫機構は社会のウソに一石を投じるはずです。
「登場するのは誘惑に弱い人間で、あつかわれるのは過ちの瞬間です。彼ら彼女らの叶わなかった夢と野望が社会に波乱を及ぼすさまを、歴史上の事件として記述するのが目的です。」
著者は大学で教鞭をとるかたわら、科学の面白さを一般に広く伝える著作活動を展開しています。そして本書は、撤回された科学論文をできる限り入手し、一文一文読み込んでいます。
さらに、本書に登場する9人の科学者たちの事件を、社会を騒がせた影響度も含め、☆で評価しています。
この不可思議な科学の世界の光と影は、現代社会の見えない真実への教訓となるのではないでしょうか。
「人間は様々な動機から嘘をつきます。コミュニティの中で成功したい、承認されたい、利益が欲しいといった、利己的な理由からつく嘘があります。他人を操作したい、傷つけたいといった悪意のある嘘もあるでしょう。また、いくら考えても合理的に説明できない、不可解な嘘をつく人もいます。
嘘の中でも科学の捏造には際立つ特徴があります。捏造研究者は大発見を報告します。常識を覆し、人々の認識を変え、社会を変革する成果が得られたと主張します。そういう科学の新たな勝利に、私たちは感嘆し、胸躍らせます。
いい換えると、科学の捏造には『夢』があるのです。」
※本書は2005年7月にdZEROから刊行された
『科学者はなぜウソをつくのか』を改題・加筆・再編集したものです。
目次
はじめに
第1章 10万人のCOVID-19治験データ——サージスフィア事件
パンデミック
COVID-19を迎え撃つ先端科学
疑惑のヒドロキシクロロキン
事件後と事件前
まとめと評価——捏造は瞬時に指摘される時代に
第2章 常温核融合——大学間の対抗意識から始まった誤りの連鎖
ユタの核開発競争
発端は研究助成申請書
急ごしらえの世紀の発表
いまだ実現しない人類の夢
世界的に巻き起こったフィーバー
ポンズ教授の奇妙なガンマ線
そして信者が残った
まとめと評価──いまだに信じる人もいる
第3章 ナノテク・トランジスタ——史上最大の捏造・ベル研事件
8日に1本の第一級論文を発表する若き天才研究者
別の論文のグラフにそっくり
絢爛豪華な実績の数々
同僚が偶然、捏造を発見
捏造者に共通する弁明
まとめと評価──革命級のホラ話
第4章 ヒトES細胞——スター科学者の栄光と転落
「第一号最高科学者」
禁断のヒト・クローン
疑惑報道と熱狂的な支持者
よくいえば大胆、悪くいえば稚拙
真犯人
まとめと評価──本当なら「夢のある捏造」
第5章 STAP細胞——捏造を異物として排斥する「科学の免疫機能」
リケジョ旋風
万能細胞の開く新しい医療
論文までの苦難の道のり
うっかりミスはありえない
広がる波紋
手品の種明かし
まとめと評価──科学の免疫機能が素早く働く
第6章 118番元素——新元素発見競争でトップを狙ったバークレー研事件
まだ誰も見たことのない合成実験
栄誉ある新元素発見
ドイツからやってきた錬金術師
世界のトップに躍り出たバークレー研
消えた118番元素
まとめと評価──関心の高い分野で巧妙に
第7章 農業生物学——スターリンが認めたルィセンコ学説
「ブラボー、同志ルィセンコ、ブラボー!」
学術論争がイデオロギー論争に
弁証法的唯物論に基づく学説
ルィセンコ、農業アカデミー総裁に
遺伝学研究所を乗っ取る
アカデミー総会へのスターリンの介入
驕れる者久しからず
まとめと評価──悪意に満ちた論文
第8章 皮膚移植——サマーリンのぶちネズミ
簡単な方法で皮膚移植が実現?
誰にも信じてもらえない
黒いぶちの正体
知的なはずの医学研究者が?
まとめと評価──捏造発覚までの最短記録
第9章 旧石器遺跡——暴かれた「神の手」の正体
隠しカメラがとらえた瞬間
日本に前期旧石器時代はあったのか
超能力者のごとき扱い
考古学者の悪夢
「教育委員会」対「神の手」
原人ラーメン、原人クッキーにマスコットまで
発覚後、周囲の研究者たちは
最大規模の検証
まとめと評価──働かなかった「科学の捏造排除機能」
索引
-
今年の2月15日に日経平均が30年半ぶりに3万円台を突破、いよいよ株式投資が本格化するということで、毎年年度末に向けて本を出版するところを緊急出版しました。株価が上昇することは想定内の方が多いなか、乱高下を繰り返しながら上昇で、逆にどんな銘柄を買えばいいのかは大いに悩むところです。そこで、今回の本では投資の参考にしてもらおうと、銘柄をチャートとともにできるだけ掲載しました。また、マネースクエアのチーフ・テクニカルアナリストの宮田直彦氏との対談も入れて、日本の相場をテクニカル分析していただきました。日経平均がNYダウを抜く(数値上)というお二人の話は大いに参考になりますよ。
POSTED BY稲川
View More日経平均4万円時代に、どの銘柄に投資すればいいのか?
2021年2月15日、日経平均株価が3万84円15銭と30年半ぶりに3万円の大台に乗りました。そして、著者の今井氏がこれからの相場は大きく上昇し、2023年中には日経平均株価が4万円を超えると予測しました。そこで緊急出版として、日経平均が4万円を超えてくる材料と、どんな銘柄が伸びていくのかを開示してもらったのが本書です。
これから株価が上昇する理由は6つあります。
理由その1 新型コロナウイルスによる日本の落ち込みが少なかったこと
理由その2 ファーウェイを排除したこと
理由その3 世界の投資家が日本株を保有する比率が高まっていくこと
理由その4 世界3大銀行なかで日本銀行の資産の伸び率が突出していること
理由その5 新興国の高成長の恩恵にあずかれること
理由その6 株価の移動平均線でゴールデンクロスが起きたこと
本書ではその理由を解説していますが、理由その6のゴールデンクロスとは、移動平均線の10年線が20年線を上抜けたことです。
その逆の10年線が20年線を下抜けたデッドクロスは2001年4月に発生しました。つまり、移動平均線の20年線が10年線を超えていた20年、言い換えれば「失われた20年」がようやく終わりを告げたことを意味しているのです。
これは日経平均史上初の出来事で、長期でも短期でも買いのサインが発生したのです。
では、買いの相場でどんな銘柄を買うべきなのか。個人投資家が大いに悩むところです。
本書では、注目すべき銘柄をチャートを示しながら挙げています。新しい未来がやってくる中で、日本が恩恵にあずかれる業種は何か、世界の戦略を見ながら予測していきます。
マネースクエアのチーフ・テクニカルアナリスト宮田氏との対談掲載
元モルガンスタンレー証券のアナリストで、2020年11月からマネースクエアのチーフ・テクニカルアナリストとして活躍する宮田直彦氏。
宮田氏のテクニカルの柱はエリオット波動と呼ばれるものです。
エリオット波動とは、アメリカのアナリストであったラルフ・ネルソン・エリオット氏がつくったテクニカル分析で、1987年のブラックマンデーを事前に予測していたことから一気に注目を浴びました。
エリオット波動は1から5までの上下の波動があり、もっとも株価が上昇した第3の波は、日本の高度経済成長に当たります。
そして、2008年からはIT産業革命の第5の波動に入っており、これが現在の上昇の波に当たります。
いっぽうで、コンドラチェフ循環で見ると、日本経済は第2循環まで終わっており、2008年頃から第3の上昇循環が始まっています。
つまり、株価は上昇するしかなく、これが第5波のスーパーサイクルへと突入したことを示しているといいます。
なおかつ、今井氏も宮田氏も円安を予測しており、この円安が株価を押し上げていきます。
このような予測を、本書ではさまざまなチャートを駆使しながら解説していきます。
移動平均の10年線が20年線を上抜けるゴールデンクロスの出現に合わせ、本格的に日本株に投資する時がやってきたのです。
目次
序章 日経平均がNYダウを抜く日
1年間で大きく縮まったダウ平均と日経平均の終値の差
新型コロナウイルスによる日本経済の落ち込みは小さく反動は大きい
ファーウェイ排除で日本は漁夫の利を得る
対中国を前提にレアアースの生産・確保で日米豪印が連携
持つべき比率より低い。持たざるリスクに目覚める
カネを緩める日銀の新型コロナ対策
日本は新興国と近いのでその高成長の恩恵にあずかれる
日経平均の移動平均線で戦後初のゴールデンクロスが起きた
第1章 実体経済が悪いのに、なぜ株高なのか?
株が上がる材料はヤマのようにある
株式市場に流れ込む「アメリカ救済計画」の現金
余裕資金で株式投資を始めたロビンフッダー
ワクチン接種の開始とペントアップ・デマンド
テレワークやECなどのイノベーションの進展
第2章 ある相場の達人が見つけた「炭鉱のカナリア」
現在の世界経済に対するマーク・ファーバーの見方
バイデノミクスにおけるトリプル・ブルー
強気になるしかない2021年の日本の相場の予想
世界の景気を引き上げる半導体市場とワクチン市場
グローバルなサプライチェーンの再構築
第3章 外国人投資家たちの世界マネーが日本に流れる理由
「青木ルール」に基づくと安定している日本の政治
バイデン政権になっても当面は米中対立が続く
菅内閣のヒット・東京をアジアの国際金融センターに
ありえない「日本国債紙クズ論」のバカらしさ
1つの大きな心配はカート・キャンベルの起用
米中首脳の電話会談と台湾への中国の攻撃
第4章 今、どんな銘柄を買うべきなのか?
私のニックネーム「マネードクター」の由来
国内だけでなく新興国関連の投資も考えるべき
産業構造の大変化が進行中で大企業でも危ない
「消える仕事」の人は今お金を殖やしておくべき
時間とともにEVのシェアは確実に拡大していく
先進国を中心に進んでいく水素利用の取り組み
官民共にDXへの取り組みが本格化してきた
日本で5Gが一気に広がるタイミングがくる
保有するのに覚悟が必要であるビットコイン
第5章これからの日本の相場を読む【今井澂・宮田直彦対談】
ブラックマンデーを事前に予言していたエリオット波動
「失われた20年」がゴールデンクロスの出現で名実ともに終わった
株式の時価総額シェアはニューヨークが減り、日本が増える
促進されていく円安が日本株上昇にとって追い風となる
ダウ平均と日経平均が逆転するのは2022年以降か
金・リート・ビットコインはどう動いていくのか
第6章 それでも注意すべき、5つの相場の落とし穴
持続中の世界的な株高を崩壊させる5つの落とし穴
中国国内での政治闘争は世界経済にも影響する
金の保有で首都直下地震と南海トラフ地震に備える
新型コロナウイルスの終息と3大中央銀行の金融の正常化
大統領選後は急落の予想に反して上がった原油価格
世界的に食糧価格を高騰させうる中国の食糧輸入
政権基盤を揺るがす大統領の認知症と次男の疑惑
アメリカの弱みを突いていけば中国が優位に立つ
長期的に見ると米中の戦いは中国の勝ちなのか?
付録 2021年秋までに私が注目する銘柄 -
「介護職は最後の手段」View More
それでも私が続けるワケ
介護職員が立ち尽くす
老いと死の現場
――それは想像を超えた風景
介護の世界は想像をはるかに超えた、汚く危険で、きつい世界だった。
次々とマイナス面を掲げることができる介護の仕事、それなのに私は今も介護ヘルパーを続けている。
だからといって、この仕事に生きがいを感じ始めた、なんてことはまったくない。
最後まで読んでいただければ、なぜ私がこの仕事を続けているのか、少なからずご理解いただけるのではないかと思う。
――本書は、介護現場の末端で見つめ続けた「老い」と「死」のドキュメントである。
はじめにより
介護職は最後の手段、という人がいる。
どうしても仕事が見つからない場合、仕方なく就く職業という意味だ。
私はハローワークの紹介で半年間、介護職員養成スクールに通い、修了後56歳で介護の世界に入った。クラスには70歳の同級生もいて今でもつきあいがある。
それ以前は、デザイン事務所、建設コンサルタントの役員、環境商材の施工会社経営などさまざまな仕事をやってきた。居酒屋2店舗のオーナーだったこともある。広告代理店で広告取りの営業もした。自作の絵画を売って生活していた時期もある。
つまり、多くの職歴や失敗を経て仕方なくこの仕事に就いたわけだ。
この業界では、いちばん下っ端に属し、利用者のお世話係程度の仕事だ。キャリアもまだ4年で、未熟な私が介護について述べるのは甚だおこがましい。それでも底辺から見えてくる景色を私なりにお伝えしたい。
もくじ
まえがき――想像をはるかに超えた景色
第1章 流れ流れて、介護職員
某月某日 「さっさとやれよ」 :介護ヘルパーは奴隷か?
某月某日 隠す老女:隠したことすら忘れてしまう
某月某日 人間不信:裏表のある人
某月某日 相性:どうしても好きになれないタイプ
某月某日 養成スクール:70歳の新入生
某月某日 「ここ絶対やめたほうがいい」 :面接担当者はそう言った
某月某日 タブー: 「暗黒の時代だったのよ」
某月某日 夜勤のほうが好き:真夜中の入居者たち
某月某日 不思議な体験:入居者が亡くなって…
某月某日 モンスターファミリー:私の財産になった「笑顔」
第2章 私の〝ホ〟がない生活
某月某日 セクハラ: 〝夜〟と〝アッチ〟の話
某月某日 ヨボヨボ:射し始めた光の中に
某月某日 濡れ衣:人の噂も四十九日
某月某日 お葬式:泣く職員、泣かない職員
某月某日 ホがない一日: 「いいや、なんもせんかったよ」
某月某日 職業病:お年寄りが気になって仕方ない
某月某日 毎日、死化粧:100歳のつぶやき
某月某日 自慢話: 「個人の尊厳と価値」を守るために
某月某日 占い師:なぜ占いが当たるのか?
第3章 すぐ辞める人、まだ辞められない人
某月某日 ズルイ仕事:よい施設の見分け方
某月某日 1週間で辞めた: 「僕、無理な気がします」
某月某日 口癖:ありがとうの人、ごめんなさいの人
某月某日 赤ちゃん言葉:子ども扱いの弊害
某月某日 意地悪:ターゲットはいつも若い女性職員
某月某日 なぜ逃げる:ただ逃げたかった
某月某日 ババアは盗む、ジジイは…:男と女は脳の構造が違う
某月某日 寄せ書きの涙: 「私、いい人?」
某月某日 羞恥心:まるで女学生のような
某月某日 嘘のテクニック: 「あんた、泥棒なの?」>
第4章 底辺からの眺め
某月某日 失禁とプライド:励ましの作り話
某月某日 3大欲求:最後の晩餐を何にするか
某月某日 ×××に刺青:人は見かけによらぬもの
某月某日 奇妙な訪問者:認知症か、それとも…
某月某日 施設選び:入る側と受け入れる側の視点で
某月某日 コロナなべの中には:思いもよらぬ逆転現象
某月某日 「先生」と呼ばれて:ホラとホラの間に
あとがき――それでもなぜ続けているか
【発行】三五館シンシャ/【発売】フォレスト出版 -
日本屈指のオーソモレキュラー療法(分子整合栄養医学)の専門家である溝口先生に、心の不調の原因である自律神経を整える食事を書いてもらいました。栄養・食事という観点から、自律神経を整え、ウツや心の不調を改善してきた著者は、「実は自律神経の乱れというのは食事から起きている」といいます。「ただ休めばいい」「よく寝ればいい」というこれまで自律神経に対する対処療法ではなく、根本から改善する方法になっています。疲れやすい、落ち込みやすい、眠れないなどの不調を感じている人におすすめです。
POSTED BYシカラボ
View Moreコロナ災いでメンタル不調が急増中
新型コロナウイルスの流行、
それに伴う自粛の傾向からか
「心の不調」を訴える人が増えています。
・ダルさが抜けなくなった
・よく眠れなくなった
・疲れやすくなった
・頭痛が続いている
・精神的に落ち込みやすくなった
・やる気が出なくなった
こういった不調は、
病院にいっても明確な原因・病名のない
不調「不定愁訴」とされます。
こういった時によく言われるのが、
「ゆっくり休んでください」
「よく寝てください」
ということ。
しかし、それでは心の不調は改善しません。
なぜなら対処療法的な意味にしかならないからです。
根本的に改善する方法は「食事」を変えること。
実は、心の不調のほとんどはすべてに影響を与えているのが
自律神経の乱れです。
自律神経の乱れを改善することで、
ほとんどの心の不調も良くなっていきます。
最強の栄養医学といわれる
「オーソモレキュラー療法」の日本屈指の専門家である著者が、
食事で心の不調を改善する方法を紹介します。
また、本書は自律神経を食事で内側から整え
心の不調を改善する方法だけでなく、
新型コロナウイルスに負けない体作りの
栄養療法についても書かれています。
なぜか不調が続いているという人は
ぜひ本書を読んで、食事を変えてみてください。
※本書は2017年5月にフォレスト出版から刊行された
『この食事で自律神経は整う』を改題・加筆・再編集したものです。 -
私にとって、編集しがいのある本は「自分の学びになる本」です。編集過程で自分の知らなかったことを学べたり、わからないところは著者に質問したり。そんな編集者ならではの特権を使って仕上げた本が、『情報を正しく選択するための認知バイアス事典』。監修者の高橋昌一郎先生を筆頭に、各専門分野の研究者3名が執筆しました。読み応え抜群です。ぜひ、「認知バイアス」という不思議な心の動きを学んでみてください。
POSTED BYかばを
View More「60の心のクセ」に3つの研究分野からアプローチして解説
陰謀論やフェイクニュースが溢れている情報過多な時代において、あなたは正しく情報を選択できているでしょうか?
自信があるという人ほど、ぜひ本書に目を通してください。私たちの認知を歪ませる現象の多さに驚き、自分の偏った情報の受け取り方に気づかされることでしょう。
しかし、それこそが情報を正しく見るための第一歩。
なぜなら、認知バイアスを知らずして、自分が認知バイアスに陥っていることに気づくことは難しいからです。
本書は3部構成になっています。
認知バイアスに分類される用語は数百以上存在しますが、意味や用法が曖昧であったり、重複しているものも多いものです。そこで論理学・認知科学・社会心理学3つの専門分野それぞれで必要不可欠な20項目を厳選し、合計60項目にまとめ、図版やイラストを交えて解説しています。
賢い人・偉い人も、「見たいもの」だけ見るとバカになる
なぜ、優秀な実績を残した学者でも、国民から選ばれた政治家でも、時にとんでもない舌禍事件を起こすことがあるのでしょうか?
その理由の1つに、「自身の周囲の常識」=「世間の常識」と捉えてしまう認知の歪みがあるかもしれません。
人は、自分の見たいものだけ見て、それ以外の情報に耳を閉ざしがちです(cf:チェリー・ピッキング)。
さらに自分の考えと近しい人を周囲に集め、それ以外を攻撃したくなるものです(cf:内集団バイアス)。
自分の好きな人、気になる人をフォローした、あなたのSNSのタイムラインは、その傾向を如実に語っているかもしれません。
「もしかしたら、自分はとんでもない勘違いをしているかもしれない」
「特定の情報ばかり拾って、それ以外の大切な何かを見失っていたかもしれない」
「何気ない自分の意見が、誰かをものすごく傷つけてきたかもしれない」
そんな不安を少しでも感じるのであれば、ぜひ認知バイアスという不思議な心の動きを学んでみてください。世界や自分自身の見え方をアップデートするきっかになるはずです。
目次
まえがき――「認知バイアス」とは何か?
第Ⅰ部 認知バイアスへの論理学的アプローチ
01 二分法の誤謬/02 ソリテス・パラドックス/03 多義の誤謬/04 循環論法/05 滑りやすい坂論法/06 早まった一般化/07 チェリー・ピッキング/08 ギャンブラーの誤謬/09 対人論法/10 お前だって論法/11 藁人形論法/12 希望的観測/13 覆面男の誤謬/14 連言錯誤/15 前件否定/16 後件肯定/17 四個概念の誤謬/18 信念バイアス/19 信念の保守主義/20 常識推論
第Ⅱ部 認知バイアスへの認知科学的アプローチ
01 ミュラー・リヤー錯視/02 ウサギとアヒル図形/03 ゴムの手錯覚/04 マガーク効果/05 サブリミナル効果/06 吊り橋効果/07 認知的不協和/08 気分一致効果/09 デジャビュ/10 舌先現象/11 フォルス・メモリ/12 スリーパー効果/13 心的制約/14 機能的固着/15 選択的注意/16 注意の瞬き/17 賢馬ハンス効果/18 確証バイアス/19 迷信行動/20 疑似相関
第Ⅲ部 認知バイアスへの社会科学的アプローチ
01 単純接触効果/02 感情移入ギャップ/03 ハロー効果/04 バーナム効果/05 ステレオタイプ/06 モラル信任効果/07 基本的な帰属の誤り/08 内集団バイアス/09 究極的な帰属の誤り/10 防衛的帰属仮説/11 心理的リアクタンス/12 現状維持バイアス/13 公正世界仮説/14 システム正当化バイアス/15 チアリーダー効果/16 身元のわかる犠牲者効果/17 同調バイアス/18 バンドワゴン効果/19 ダニング=クルーガー効果/20 知識の呪縛





