欧米によって1600年代に作られた社会のルールやマネーのルールが終わりを告げるとき、新しい仕組みが日本人を幸せにする。
マネーの真相 世界を動かした「欧米300年のルール」の終焉
瀧澤 信 著

いまの日本で幸せを感じている人はどれくらいいるでしょうか。幸せの尺度はお金でははかれないとは言いますが、国の力が弱まるいっぽうのなか株価は最高値を更新する状況で、いったい誰がその恩恵にあずかっているでしょうか。
私たちがいる世界は、あるお金のルールのもとに存在しています。それは「欧米の作り上げたマネールール」です。これは言い換えれば、ひと握り者だけが富を得る世界です。彼らのマネールールは格差社会を生み出し、真面目に働くことはわずかな収入しか得られないという仕組みを築き上げました。
それはさかのぼること約300年前。ルネサンス期から産業革命、帝国主義へと向かう時代です。私たちはこのときに出来上がったルールを当たり前のように思って生活していますが、実はこのルールが終わりを告げ、新しいマネールールの時代がやってくるかもしれないのです。
私たちはそんな過渡期にいます。欧米の都合のいいように作られたルールが崩壊したとき、私たちは本当に幸せがやってくるのでしょうか。
この本は現在のマネールールがいかにして作られたか、なぜ終焉を迎えようとしているのか、そして新しい世界にどう乗り出すのかを提示する1冊です。
POSTED BY稲川
「なぜあなたの給料は増えないのか?」を探り、お金の真相を暴く
あなたがいま、当たり前に生活している世界は、実はたかだか約300年前につくられたものです。金融のルール、資本主義や民主主義といった枠組みは、17世紀から18世紀のヨーロッパで誕生しました。
それはニュートンによって金本位制の土台が生まれ、デカルトによって人間至上主義に取って変わり、ゴールド・スミスによって銀行という仕組みに発展したなかで生まれていきました。それが今日まで続いているのがいまの世界です。
しかし、彼らの築き上げたルールによって、私たちは幸せになれたのかというと疑問を感じるのではないでしょうか。
彼らのルールは人類の発展に寄与したことは間違いありませんが、いっぽうで数パーセントの富を得る者だけが生まれる格差社会をつくりました。
つまり欧米のルール、彼らによって都合のいいルールで私たちは生きているかぎり、私たちの給料は増えないどころか、幸福感すら得ることがないのです。
しかし、文明論からも言えることがあります。それは現在のルールが終わりを告げ、新しい枠組みが生まれる過渡期にきているということです。
お金とはいったい何なのか、お金とはいったい誰のものなのか。
この本では、欧米がつくったルールの正体を「事件・人物・歴史」を軸に暴いていきます。そして、「世界は誰の都合で動いているのか?」知ったとき、あなたの人生戦略が変わります。
「敵を知って己を知る」ことが幸せになるための第一歩
この本では、欧米によってつくられた社会のルールやマネーのルールを知ることによって、現代社会のひずみを読み解こうという試みです。そして、こうしたルールが終焉を迎えるときにあなたがどう行動し、どうすれば幸せになるかを考えるヒントにしていただくことが目的です。序章では、あなたの仕事とお金が現在の社会の仕組みにいかに直結しているかを理解していただき、あなたの給料が何に使われているかという驚愕の事実をお伝えしていきます。
第1章では、いまの社会の仕組みのもととなる考え方をつくったニュートンとデカルトという人物の足跡をたどりつつ、彼らの考え方に異を唱えるときがきているのではないかということを提示していきます。
第2章では、マネーの仕組みを錬金術に変えた「マネールール」を解き明かし、現在進行しつつあるマネーの変容についても考えていきます。
第3章では、富を得る者と搾取される者が生まれ、マネー資本主義からいまの民主主義がどのようにしてでき上がり、私たちに何を残したのか見直していきます。
第4章では、欧米が自分たちにとっていかに都合よく歴史を塗り変えていったかを、その歴史をひも解きながら、欧米のルールが限界を迎えているという事実に迫っていきます。
第5章では、文明そのものが引っ繰り返るのではないかという壮大な仮説を展開し、現在の不平等社会についての考え方も大きく変容している様を解説していきます。
第6章では、富を得る者がいまもって自分たちに有利に動かそうとしているのか、私たちがだまされている株式を操る数字のカラクリを暴いていきます。
第7章では、お金とはいったい何なのかといったお金の本質をとらえながら、人間の本来のあるべき社会とは何なのかを一緒に考えていただければと思います。
そして、次の新しいルールをけん引するのはどの国(地域)なのか考える際、私たちの日本が浮上します。それはなぜなのか。
私たちはマネーのあとの世界を知るときがきたのです。
目次
序章 見えない支配者——お金は誰のために流れているのか?欧米人と日本人が考える「お金とは何だろう?」という視点
「ビジネスとお金」を切り離して考えてしまいがちな日本人
ビジネスパーソンでも自分の会社の「中期経営計画」を知らなければならない理由
あなたの給料はめぐりめぐって「あるもの」に使われている
これまでの思考がガラリと変わる西欧社会が作り上げたマネールールの真相
第1章 禁断のルール——欧米が仕掛けた「マネーの方程式」
科学のルールを作ったニュートンと人間至上主義を唱えたデカルト
日本人が抱く違和感を代弁していた「スピノザと多神教」
「ルネサンス、宗教改革、大航海時代、絶対王政」の時代を迎え衰退したキリスト教
西欧社会のルールに切り離すことのできない「キリスト教社会」
時代は約300年のサイクルを経て大変化を起こす
今いる当たり前の世界がついに〝賞味期限〞を迎える
第2章 錬金術師の誕生——ゴールド・スミスが作った“紙幣”という幻想
「異教徒からは利子を取っていい」という理屈から生まれた金利
金庫に眠っていたゴールドから錬金術に変えたゴールド・スミス
マネーがマネーを生み出す「信用創造」というルール
暗号通貨「ステーブルコイン」で覇権を握ろうとするアメリカ
第3章 市民の奴隷化——株式会社と資本主義という遺産。
国王の特権で生まれた「東インド会社」は本当に世界初の株式会社なのか?
民主主義とはほど遠い、市民の“奴隷化”と資本主義の誕生
“市民”という新しい社会階級で「民主主義」が生まれた
民主主義のルールに従う株式会社の「51%ルール」
投資は資産を投げ打つのではない「インベスト」の本当の意味
第4章 マネーの帝国——巨万の富を得た者と戦争経済の系譜
ナポレオンの以前以後、平和をもたらすことのできなかった形だけの「ウィーン体制」
「金本位制」が破たんを迎える二度の世界大戦
世界45カ国の自由貿易の未来図という幻想。30年で終わりを迎える「ブレトンウッズ体制」
アメリカファーストは変わっていない。日本叩きの「プラザ合意」
米ドルの覇権を守り続けた「ペトロダラー」の正体
ドル基軸通貨にダメを押した「リーマン・ショックとコロナ」
第5章 見えざる方程式——あなたの給料が誰かの兵器になるまで
東洋と西洋で覇権が入れ替わる「文明の800年サイクル」
文明サイクル300年で作られた欧米の社会ルールの転換期
アダム・スミスの「神の見えざる手」が幸せな社会を作るというウソ
格差社会が生んだ「平等」と「公平」というジレンマ
公平か平等か。結局は今の社会は「不平等で不公平」な社会
地球に住む“人間という巨人”をはるかに上回る社会システムを持つ昆虫たち
第6章 マネールールの崩壊——企業価値を決めるまやかしの数字と脱・株主第一主義
矛盾する会計基準で、正しい利益が見えてこないために生まれた「キャッシュフロー」
こじつけの数字「ディスカウント・キャッシュフロー(DCF)」の正体
株主第一主義という悪のためだけに作られた「ROE」のカラクリ
第7章 日本の夜明け——ルールの外で生きる力
富を持つ者だけがすべてを得る「人の幸福度」まで奪っていく欧米ルール
「お金は腐る」と提唱した経済学者シルビオ・ゲゼル
ドル基軸通貨にダメを押した「リーマン・ショックとコロナ」
終章 マネーのあとの世界へ——「働く」と「稼ぐ」を取り戻す
「国」というのは、そもそも何なのか?
たとえ社会秩序が大きく変わっても「日本の会社」は生き残る
「会社」という組織から見えてくる新しい未来。そして、幸福になるための人生の選択肢
著者について
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複眼経済塾・塾頭。1972年生まれ。成蹊大学経済学部経済学科卒業。1996年、明治生命保険相互会社(現・明治安田生命保険相互会社)入社。1997年、バングラデシュのグラミン銀行創設者ムハマド・ユヌス氏の下で研修を受け、ESGの道を志す。2000年、株式会社グッドバンカー(日本初のESGファンド「日興エコファンド」の調査を担当するESG専門投資顧問会社)専務取締役COO就任。2002年、野村證券株式会社入社。2006年、株式会社サステイナブル・インベスター(富裕層向けESGプライベート・バンク)を起業、代表取締役社長就任(現任)。2016年、複眼経済塾株式会社・取締役シニアESGアナリスト兼事務局長就任。琉球大学・金融人材育成講座(2007年)「環境と金融」講師。清泉女子大学講師。映画「うみやまあひだ」プロデューサー。著書に『「会社四季報」で発見10倍稼ぐ!EGS投資』(ビジネス社)がある。
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