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2021年に発売されベストセラーになった『否定しない習慣』の第2弾となる書籍です。
ビジネス書として発売された前作ですが、実は女性、特に子育て世代の方に多く手に取られていたことから企画が立ち上がりました。
小学生を育てていると「片付けをしない」「勉強をしない」「言うことを聞かない」などイライラしてつい子どもを否定しがち。否定しないコミュニケーションをビジネスリーダー中心に指導し、ご自身も2児の父として育児に奮闘されている著者に「否定しない子育て&コミュニケーション」の秘訣を書いていただきました。
子育てされているすべての方に読んでいただきたい一冊です。POSTED BYシカラボ
View More我が子に対して「いつも否定ばかり」していませんか?
子どもが生まれたとき、あなたは
どうなってほしいと願ったでしょうか。
「幸せになってほしい」
「人のことを考えられる優しい子どもになってほしい」
「自分に自信をもって、自律的に行きてほしい」
など、それぞれの親御さんが
そう願ったのではないでしょうか。
一方で、子どもが大きくなるにつれて、
「言うことを全然聞かない」
「言い訳ばかりする」
「教えたことを一向にやらない」
など、イライラしながら子育てに向き合っている人も多いでしょう。
生まれ時に願ったことを叶え、
今のイライラする子育てを終わらせる
とても大切なキーワードがあります。
それが「否定しない」ということです。
親の願いが強ければ強いほど、期待が大きければ大きいほど、
子どもに厳しく、つい無意識に否定してしまいがち。
よく、「褒めて育てる」か「叱って厳しく育てるか」など
論争になりますが、そのどちらでもなく、
「否定しないで育てる」が最も重要なのです。
否定しないコミュニケーションの専門家であり、
国内外の企業でエグゼクティブコーチングを行うプロが教える
「否定しないで人を育てる」コミュニケーションの習慣を初公開。
子どもを否定しないコミュニケーションにすることで、
・自己肯定感、自尊心が育つ
・自分に自信が持てるようになる
・積極的にチャレンジするようになる
・ポジティブな思考、ポジティブな態度、言動が増える
・子どもも親もメンタルが安定しやすくなる
・イライラすることが減り、心に余裕ができる
・家庭内の会話が増え、笑顔でいる時間が増える
・家庭内の空気や雰囲気がよくなり、チームワークもよくなる
・思ったことを考えたことを話してくれるようになる
・隠しごとをしなくなり、悩みや相談をちゃんとしてくれるようになる
・中長期的にいい家族関係を築きやすくなる
など様々な効果が生まれれます。
家族関係や子どもとのコミュニケーションに悩んでいる方は、
ぜひ読んでみてください。 -
私が学生だった頃、クラスの誰が「陽キャ」か「陰キャ」か、そんな身も蓋もない話がよく飛び交っていたように思います。今となっては「くだらない」と一蹴できそうですが、当時の私もやはり自分が「陰キャ」の烙印を押されないようにと、まわりに無理に合わせていたこともありました。だけどそれなりに大人になると、むしろ陰キャの身の振り方って最高だと思えてくるんですよね。ほどほどに人づき合いをして、ほどほどに仕事をして、ほどほどに趣味を楽しんで、ほどほどに外出して……。この「ほどほど」をうまく使いこなせるのが陰キャなんです。ぜひ、しろねこさんの「陰キャの陰キャによる陰キャのための処世術」をマスターしていただければと思います。
POSTED BY美馬
View More根暗で陰キャであることに、
「根暗」や「陰キャ」と聞くと、暗く内向的でコミュ力低め、つねに後ろ向きな考えを持つような人を思い浮かべるでしょうか?
きっと自信と誇りを持てるようになる。
たしかに、それは間違いではないかもしれません。
しかし、世間で大きく間違って捉えられていることが一つあります。
それは、「根暗」や「陰キャ」の人は、人生を損していると思われているということです。あるいは、本人たちもこの世の中に“生きづらさ”を感じているかもしれません。
著者のしろねこ氏は自称陰キャであり、幼少期からその性格ゆえに苦労をしてきた人物です。そんな人生を送るなかで、無理やり「陽キャ」を演じる必要も、友達をたくさんつくる必要も、嫌いな人とつき合い続ける必要も、地獄のような職場で働き続ける必要もない、ということに気がつき、自分自身を消耗させない「陰キャのための処世術」を習得しました。
本書は、
◎敵はつくらないように、人間関係を整理する。
◎自分にとって本当に必要な人を見極める。
◎自分を大切にしてくれる人や自分にとって身近で大切な人を大事にする。
◎苦しすぎる環境にあるなら、「逃げる勇気」を持つ。
◎ありのままの自分でいる。
◎「ない」ものより、「ある」ものの幸せを数える。
など、当たり前のことを当たり前にできるようになるために、しろねこ氏がこれまでにX(旧Twitter)に投稿してきた言葉の一部を抜粋・ブラッシュアップし、その言葉をつくった背景や意味、言葉に込めた想いなどを書き加えた1冊です。
人間関係がいつもうまくいかない、人づき合いが苦手、どうしても明るく振る舞えない、職場の雰囲気がつらい、なんだか生きること自体が苦しい……。
そんな生きづらさを抱えているなら、しろねこ氏の戦略をちょっとだけでも良いので参考にしてほしいと思います。
どうかあなたの心が少しでも軽くなりますように。
本書の目次
はじめに
第1章 人生で一番長いつき合いになるのは、やっぱり自分。
自分を好きにならないなんてもったいないよ。
第2章 君はとても優しい人間だから傷つきやすいんだ。
ほんの少しコツをつかめば、きっと他人ともうまくいく。
第3章 しょせん仕事は人生の暇つぶし。
苦しすぎるなら、いつ逃げ出してもいいんだよ。
第4章 陰キャだってもっと幸せになれるから。
嫌われることを恐れるより、大切な人を大事にしよう。
第5章 根暗なりにも、暗い世の中に物申したいことがある。
「正論」を言うときは用法用量を守ろう。
おわりに -
「他人の暮らしに入り込む仕事」View More
訪問介護員が寄り添う、
家庭の事情、命の期限
――あなたも女優になれますか?
「誰かのケアをする」というキャパは重い障害のある息子たちを育てるとき、いっぱいになった。かわいいからこそ苦しかった。だから、たくさんの人に助けてもらった。
介護職に就いて10年がすぎ、今度は親が認知症になり、その介護が必要になった。
息子のケアと、他人のケアと、親のケア。私は期せずして3つのケアを体験した。
――これは私の地域の、その年月に、たしかにあった実話だ。
もくじ
まえがき――気がつけば毎日…
第1章 あなたも女優になれますか?
某月某日 掃除のポリシー:誰に注意されようとも
某月某日 クビ案件:女優にならないと
某月某日 いくつに見える?:「前の事務所の人は…」
某月某日 もったいない:ニオイと闘う仕事
某月某日 セクハラジジイ:気に入らないとチェンジ
某月某日 入浴介助:「はぁ~、し・あ・わ・せ」
某月某日 グレーゾーン:やったらいけないことだらけ
某月某日 おいしい仕事、危険な仕事:ヘルパーは飲食禁止
某月某日 世知辛い世の中:こんなことにもお金をとるの?
某月某日「ああ、辞めた」:離職していく同僚たち
某月某日 身の上話:誰にどこまで話そうか
第2章 身内に泣かされる
某月某日 パワハラ娘:5ミリのズレも許しません
某月某日 ペットのお世話は…:鳥好きと犬好き
某月某日 介護ヘルパーになったワケ:結局、笑い話じゃん
某月某日 暗証番号を死守せよ:身内から逃げ回る
某月某日 認認介護:白ヤギさんと黒ヤギさんの
某月某日 高校自慢:言いたくてたまらない
某月某日 我慢が一番:奥さまの献身的介護
某月某日 脚力勝負:走れ、走れ、走れ
某月某日 マウントをとる:「介護福祉士」取得への道
某月某日 もう行きたくない:ケア直前になって
第3章 タダより高いものは…
某月某日 守銭奴:それぞれの宝物
某月某日 たった2億円:アカナベの裏の顔
某月某日 生活保護:荷物を下ろすタイミング
某月某日 物盗られ妄想:そして、着信拒否
某月某日 子機っ!!:「さえんこと」を「オモロイこと」に
某月某日 見知らぬ人たち:「なーんにもわからないばあさん」
某月某日 裏社会の姉御:私の困りごと
某月某日 ずるいずるい:西日本豪雨、悪戦苦闘
某月某日 看護師はやってこない:祖母の介護体験
某月某日 ワクチン打った?:私の主義は…
某月某日 やっぱりアレだった:チョコかと思ったら
某月某日 切るVS抜く:事実は想像のななめ上
某月某日 捨てる神あれば:「子」という響きの温かさ
第4章 まだ、やめたくない
某月某日 身内の介護、他人の介護:親だから腹が立つ
某月某日 さよならも言わずに:「わしが逝くときは」
某月某日 スッポン1980円:チャンスとピンチ
某月某日 利用者未満:忘れられない人
某月某日 悲しくないわけじゃない:ヘルパーは何も知らない
某月某日 命の期限:介護ヘルパーにできること
某月某日 大赤字:もう引き受けられません
某月某日 お花見:光の数だけ帰り先
あとがき――この恰好で胸を張って
【発行】三五館シンシャ/【発売】フォレスト出版 -
著者の辻秀一先生との本づくりは、個人的に『禅脳思考』『自己肯定感ハラスメント』に続き、本書が3冊目となります。今回は、メンタルトレーニング専門のドクターの立場として、父親として実践し、導き出した辻流子育てメソッドを公開してくださいました。辻先生の娘さんは、現在、クリエイティブディレクターとして活躍している辻愛沙子さんです。2024年春まで日本テレビ「news zero」にレギュラー出演していたので、ご存じの方も多いかもしれません。このたび、本書の読者限定特典として、愛沙子さんに特別インタビューを実施し、娘の立場から見た、「辻家の子育て」について語っていただいたインタビュー記事(PDF)を用意しました。「娘からの証言・答え合わせ」という意味でも楽しめる内容になっています。わが子の個性・才能を輝かせるために、親ができることは何か?そもそもどんな親子関係を築けばいいのか?どんな声かけ・コミュニケーションをとればいいのか?その答えと希望が詰まった1冊になりました。一人でも多くの子育て世代の親御さんに届いて、自分の個性を輝かせて生きる子どもが増えますように。
POSTED BY森上
View More良かれと思ってやっている、
「子育て」のあり方が変わり始めています。
その声かけ、関係づくりが、
子どもの個性・才能をつぶしているかも!?
AIの登場、偏差値教育の限界、
ネット社会隆盛の今、求められるスキルの変化……など、
あらゆる要因で変わり始めているなかで、
注目されている1つが、
わが子の「才能」や「個性」を
輝かせる子育てです。
ただ、
わが子の「才能」や「個性」を輝かせるために、
良かれと思ってやっている声かけや関係づくりが、
輝かせるどころか、つぶしている可能性があると
警鐘を鳴らすメンタルドクターがいます。
そのメンタルドクターこそ、
本書の著者・辻秀一さんです。
人間の「才能」や「個性」は、
何かと比較したり、点数で競争するものではありません。
ところが、
多くの親子が他者との比較や競争で計るような
声かけや関係づくりに陥り、
結果、わが子の個性をつぶす結果になっている
ケースが多く散見されると言います。
では、
わが子の個性をつぶさず、輝かせるためには、
親としてどのような意識をもって、
わが子との関係を築き、
声かけやコミュニケーションをとればいいのか?
著者の専門である心理学をベースに、
その具体的な思考法と実践法を
わかりやすく解説したのが本書です。
本書でお伝えしている「親としての姿勢」は、
大谷翔平さんや藤井聡太さんのご両親の姿勢に
共通するものがあります。
わが子の個性や才能を輝かせるために、
親がやるべきことは何か?
どのような親子関係を築けばいいのか?
ノウハウだけにとどまらず、
日常の意識や接し方から変われる
子育ての重要エッセンスが学べる1冊です。
各項目のラストには、
親として意識しておきたい「キーワード」と、
個性を輝かせる「声かけサンプル」もついています。
また、著者の次女で、
現在、クリエイティブディレクターとして活躍中の
辻愛沙子さんの特別インタビュー記事を
読者限定特典としてご用意しました。
「娘から見た、辻家の子育て」の証言としても
楽しめる内容になっていますので、ぜひチェックしてみてください。
気になる本書の内容
本書の内容は以下のとおりです。
はじめに──子育ては、脳と人を育てること
第1章 子どもは親の所有物ではない
「親の期待」という檻の中に、わが子を入れていないか?
子どもは、親と同じ人間であり、別人格である
なぜ子どもにイライラしてしまうのか?
あらためて問い直す「子育ての主役って誰?」
わが子の個性や才能をつぶしていないか?
親の価値観で、子どもを判断してない?
子どもを待ってあげられるか?
第2章 子育てはマーケティングか? アートか?
子どもの個性は、アート作品だ!
私自身、どうやって育てられたのか?
わが家の娘たちをどう育てたか?
超一流たちは、どうやって育ったのか?
これからの時代に、求められる人財とは?
既存の成功と勝利至上主義から脱却しよう
自分の価値に気づける2つの目標を持つ
学校教育に出始めた、新しい胎動
親は子の「何」に責任を持つべき?
第3章 子育ての目的を考える
なぜ子育てをするのか?
「目標」で子どもを育てていないか?
「比較する」という病に陥ってないか?
「子どもの権利条約」を忘れてはいけない
あなたは、親にどう育てられたかった?
感情豊かな人間に育てたいなら
創造性の芽を生み出すのは、学校か、家庭か
なぜ「非認知性」を育てたほうがいいのか?
「バイブレイン」な人づくりを目指そう
夫婦関係の機嫌次第で、子どもの育ち方は変わる
第4章 親の声かけは、心がけの表れ
「心がけ」を見直さないと変わらない
「やり方」より「あり方」
ごきげん家族にある会話
個性をつぶさない、叱り方の極意
ほめるより大事なこと
機嫌良く生きることが親の務め
親もわかってほしい
【コラム】SC軽井沢クラブの試み
第5章 子どもの自己存在感を育む
「自己肯定感」を上げようとしてはいけない
成功の向こうに子どもの自分らしさはない
子どもの自己存在感は、親から始まる
心を育てるのではなく、脳を育てる
【コラム】DISPOの活動
第6章 お父さんは娘になぜ嫌われるのか?
理解に全力を注いでいるか?
アドバイス親父は嫌われる
「普通」と「常識」の押し付けにご用心
上質な親子関係とは?
おわりに
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これまでマーケティングに関する本は何冊も手掛けてきましたが、ここまで原理原則を掘り下げて論じた本は初めて担当しました。「顧客ニーズを発見・創造し、それを具体化・伝達する企業活動すべて」というマーケティングの定義、それを実際の企業の事例96個に当てはめて解説するという内容は、多くの「マーケティングってよく聞くけど、いったい何なの?」という人の長年の疑問を氷解させてくれることは疑いないでしょう(そもそも私自身が非常に勉強になりました)。マーケティング思考は、マーケターに限らず、ビジネスに携わるすべての人が持つべき最も基本的かつ重要な思考です。本書をお読みいただき、日々のお仕事の中で実践していただくことで確実に血肉にできるはずです。すべてのビジネスパーソンにおすすめの1冊です。
POSTED BY貝瀬
View Moreマーケティングを正しく理解できていますか?
多くのビジネスパーソンが重要だとわかっていながらも、正確な意味をしっかり把握できていないし、実践できていないのが「マーケティング」です。
マーケティングのことを「市場調査」だと思う人もいるでしょうし、「販売戦略」を指して使う人もいるかもしれません。
あるいは「商品を売るための施策全般のこと」と言う人もいるかもしれません。
もし、マーケティングを「商品を販売すること」と言ったらら、それは完全な間違いです。
なぜなら、そもそも商品が売れているということは、顧客が喜んで買ってくれているからです。
つまり、マーケティングの本質は「商品を販売すること」ではなく、「顧客を満足させること」です。
多くの人が曖昧なまま実践している
「マーケティング」の全体像を明快に解説!
古今東西の有名企業の事例96個を紹介
エピソードを通じて誰でも楽々理解できる!
顧客のニーズとウォンツを理解する
では、「商品を販売すること」と「顧客を満足させること」は何がどう違うのでしょうか?
これは企業側の視点か顧客側の視点かで違ってきます。
どういうことでしょうか?
ビジネス書でよく紹介される「顧客はドリルが欲しいのではない。穴が欲しいのだ」というフレーズで説明しましょう。
ある人がホームセンターにドリルを買いに行ったとします。
それは「ドリルが欲しい」からでしょうか?
違いますよね。
この人の本当の目的は「穴を空ける」ことです。
穴を空けられる器具であれば、別にドリルでなくてもよいかもしれません。
「穴」のことをマーケティング用語で「ニーズ」といいます。
そして、「ドリル」のことを「ウォンツ」といいます。
ニーズは顧客の根本的な欲求のことで、ウォンツはそのニーズを満たすための手段の1つにすぎません。
つまり、「商品を販売すること」はウォンツ視点、「顧客を満足させること」はニーズ視点ということです。
顧客視点を洞察して成功をおさめた「クイックルワイパー」
たとえば、顧客視点の成功例の1つとして花王のクイックルワイパーが挙げられます。
1994年に日本で発売され、6年後の2000年には世帯普及率が45%と爆発的にヒットしました。
立った状態のままで床の雑巾がけができることが消費者のニーズに刺さりました。
電機メーカーが掃除機の吸引力向上や騒音抑制といったハードウェアのスペック向上に血道を上げている市場において、すき間を潜り抜けた花王が見事に顧客ニーズを捉えた事例です。
私たちは、電機メーカーのように自社商品に囚われて、顧客ニーズを満たすことを忘れがちです。
実際、本書の著者、丹羽亮介さんがさまざまな企業の新規事業提案や企業戦略立案を審査・評価すると、大半が「自社に都合の良い提案」が多いそうです。
たとえば、
「自社の今の強みを掛け合わせるとこんなことができます」
「自社にとってこの領域は新規事業になるので参入してみる価値があります」など。
要は、顧客にとってのメリットや顧客ニーズの理解ががすっぽり抜け落ちてしまっています。
これでは施策も成功確率も下がってしまい、せっかくヒト・モノ・カネといった資源を投入しても実を結ばないという残念な結果になってしまうでしょう。
そうならないためには、顧客のニーズ、ウォンツをきちんと分けて考えることが大切です。
マーケティングとは何か?
さて、ここで改めてマーケティングの定義を確認しておきましょう。
端的に言えば、マーケティングとは「顧客の視点に立って継続的に行なう企業活動のすべて」です。
具体的にどういうことでしょうか?
ポイントは、次の2つです。
1つ目は、顧客にきちんと評価されるニーズを見つけることです。
そもそもニーズのないところにどんなに良い商品・サービスを投入しても売れませんし、結果として企業も存続できません。
2つ目は、価値あるニーズを発見した上で、それを具体的な商品・サービスとしてしっかり作り込んで顧客に届けることです。
単に商品を作るだけでなく、その商品を顧客に認知してもらい、買ってもらえるというフェーズまで持っていく必要があります。
そのために必要なのがプロモーション(広告宣伝)戦略やチャネル戦略です。
この2つを合わせて「顧客ニーズを発見・創造し、それを具体化・伝達する企業活動すべて」となります。
本書のコンセプト
本書のコンセプトは、こうしたマーケティングの全体像を体系的に理解していただき、「自社が何ができていて何ができていないのか」を知っていただくいただくことです。
本書では、古典的な事例から最新の事例まで、96個の企業事例を参考にしながらマーケティングの全体像を押さえていただくようにしています。
その基礎の上で個別のテクニックを学んでいけば、一層その役割(と限界)が理解でき、理論やテクニックを有効に活用できるようになるでしょう。
これまでの「当たるも八卦当たらぬも八卦」という行き当たりばったりの「マーケティング施策」から卒業し、より仮説検証と改善がしやすくなる施策へと進化させられるに違いありません。
ちなみに、本書は動画配信プラットフォームUdemyの「はじめてのマーケティング」という動画講義がもとになっています。
現在、3万6000人を超えるビジネスパーソンがこの講義を受講しています(2024年6月現在)。
本書は、「マーケティング思考を身につけて成果を上げたい」と考えている、すべてのビジネスパーソンの皆さまにおすすめの1冊です。
気になる本書の内容
本書の内容は以下の通りです。
第1章 マーケティングとは何か?
――顧客視点での価値創造
1-1 マーケティングと顧客視点
ニーズとウォンツから考える「マーケティング的発想」
〈事例1〉クイックルワイパー
顧客視点がないサービスは失敗する
〈事例2〉全日本空輸(ANA)の海外ホテル事業
〈事例3〉D2Cのメリット
1-2 顧客ニーズの進化と多様性
ニーズは常に進化する ――次のニーズを予見せよ
ニーズの多様性を理解する ――顧客への共感性と未来への洞察
〈事例4〉T型フォードの盛衰
〈事例5〉アルコール飲料・旅行先・洋菓子ニーズの多様化
〈事例6〉日本の半導体産業の衰退
〈事例7〉検索ニーズの変化とGoogleの苦境
〈事例8〉アトピー性皮膚炎患者のニーズ
〈事例9〉大人用オムツ
1-3 マーケティングとは何か
マーケティングの定義と全体像
①顧客ニーズの発見・創造
②顧客ニーズの具体化・伝達
売上方程式とマーケティングの関係
1-4 マーケティング理論の歴史的発展
マーケティングの歴史と顧客ニーズの変化
コラム 史上初、グローバルな世代の誕生?
第2章 顧客ニーズを発見する
――セグメンテーション&ターゲティング
2-1 セグメンテーションの重要性
絞らなければ顧客ニーズは決まらない
〈事例10〉イオン・イトーヨーカドー・和民の苦境
〈事例11〉ザ・リミテッド
2-2 セグメンテーションの実践
①消費者セグメンテーション
i)地理的変数― 所変われば品変わる
ii)人口動態的変数―さまざまな顧客属性に伴うニーズ
iii)心理的変数―内面への飛躍
iv)行動変数―データ分析との掛け合わせ
〈事例12〉江崎グリコのGABAとLIBERA
〈事例13〉メガネスーパーの業績回復
〈事例14〉食品業界、自動車業界 ~地理的変数によるニーズの違い
〈事例15〉自販機、複写機、コーヒーチェーン ~コロナ禍の人流変化に影響を受けた業界
〈事例16〉化粧品業界 ~人口動態的変数によるニーズの違い
〈事例17〉コンビニエンスストアのお一人様商品 ~世帯構成の変化の影響
〈事例18〉ナイキのJust Do Itキャンペーン~心理的変数の事例
〈事例19〉スターバックスの「第三の場所」~心理的変数の事例
〈事例20〉ホンダのスーパーカブ~行動変数によるニーズの違い
〈事例21〉パナソニックのレッツノート
〈事例22〉テイクアウト焼き肉
②提案型セグメンテーション i)普遍的に評価される3つの価値
ii)TPOで区別した価値訴求
iii)プロセスの細分化と統合
〈事例23〉コーヒー市場のセグメンテーション ~コーヒーギフト、アイスコーヒー
〈事例24〉アップル、ボルボ ~製品リーダーの事例
〈事例25〉牛角 ~オペレーショナル・エクセレンスの事例
〈事例26〉俺の株式会社 ~オペレーショナル・エクセレンスの事例
〈事例27〉Dell、ハーレーダビッドソン、行きつけの居酒屋 ~カスタマーインティマシーの事例
〈事例28〉バレンタイン用ワイン、ナイトブラ、アサヒのワンダ ~Time(時)による区別例
〈事例29〉スーツ市場 ~Place(場所)、Ocasion(場面)による区別例
〈事例30〉アフタートリートメント、ブースター化粧品、ほけんの窓口 ~プロセス細分化の事例
〈事例31〉ファブリーズ、全身シャンプー ~プロセス統合の事例
③顧客セグメンテーション
〈事例32〉ローソンの顧客セグメンテーション
〈事例33〉ヤマヒロの顧客セグメンテーション
2-3 ターゲティング ――なぜ1番でなくてはいけないのか?
ターゲティングに必要な2つの条件 ――「規模感」と「勝てること」
〈事例34〉USJのターゲティングの失敗
〈事例35〉日本経済新聞、ボルボ、News Picks、ヘルシア ~1位になれるターゲティング
〈事例36〉日本一高い山、世界一高い山
コラム 顕在ニーズか? 潜在ニーズか?
〈事例37〉メルカリとバイセルテクノロジーズ ~顕在ニーズと潜在ニーズ
第3章 より深い顧客ニーズを洞察する
――行動観察とペルソナ設定
3-1 成熟社会におけるインサイトの重要性
より深い洞察(インサイト)を得るために
〈事例38〉ネスレ日本のネスカフェアンバサダープログラム
〈事例39〉味の素「CookDo(クックドゥ)」
〈事例40〉大戸屋の店舗展開
3-2 インサイトをいかに獲得するか
行動観察によって顧客の心の動きを探る
〈事例41〉P&G「レノア」における行動観察
ペルソナ設定で顧客像への臨場感を高める
〈事例42〉シンガポール向けスマートフォンの開発例
コラム ブランドの人格化とペルソナ設定とは違う
〈事例43〉スープストックトーキョーの秋野つゆ
第4章 「アレといえばコレ」
――ポジショニングで差別化を不要にする
4-1 差別化できない時代の「ポジショニング」
ポジショニングとは何か?
〈事例44〉エバラ焼き肉のタレ、コーヒーギフトはAGF、マヨネーズはキユーピー ~ポジショニングの代表例
〈事例45〉TSUBAKI(旧・資生堂)のポジショニング
ポジショニング・マップ
〈事例46〉ハンバーガーチェーンのポジショニング
〈事例47〉アサヒWONDA ~朝のコーヒー
4-2 ポジショニングを実現するには
ポジショニングの手法を工夫する
〈事例48〉ルルレモンのポジショニング手法
〈事例49〉GoProのポジショニング手法
ポジショニング・ステートメント
〈事例50〉ファイア ワンデイ ブラック(キリンビバレッジ)のポジショニング・ステートメント例
〈事例51〉マインドシーズ「寺子屋」のポジショニング・ステートメント例
第5章 顧客ニーズの具体化・伝達
――マーケティング・ミックス
5-1 マーケティング・ミックスとは何か?
顧客に価値をどう伝えるか?
〈事例52〉幸楽苑と日高屋 ~4Pの違い
〈事例53〉美津濃の勝ちパターンとその変化 ~スポーツ用品メーカーの4P
〈事例54〉ナイキの頂上戦略
〈事例55〉ルルレモン② 4P
売上方程式とマーケティング・ミックス
コラム ルルレモンの4P
5-2 4Pの戦略①商品戦略(Product)
多様なニーズを想定する
〈事例56〉ハーレー・ダビッドソンの情緒的価値
顧客が価値を感じるのはいつか?
〈事例57〉スカンジナビア航空の真実の瞬間
〈事例58〉P&Gの真実の瞬間
〈事例59〉GoogleのZMOT
顧客との価値共創
〈事例60〉GEの航空機エンジン① ~モノ売りからの脱却
〈事例61〉テスラの価値共創
〈事例62〉ユーチューブ、クックパッド ~顧客が直接参加するモデル
コラム ピーク・エンドの法則
〈事例63〉旅館の見送りサービス
5-3 4Pの戦略② 価格戦略(Price)
価格の経営に対する影響
価格設定と顧客選好度
〈事例64〉どのワインを選ぶか? ~松竹梅効果
〈事例65〉ストリーミングサービス、携帯電話の料金プラン ~市場浸透価格
〈事例66〉アップルのiPhone ~上澄み吸収価格
〈事例67〉スイスの高級腕時計 ~バリュープライシング
〈事例68〉キーエンス ~バリュープライシングでの超高収益
価格ミックスを意識する
〈事例69〉スシローの価格戦略
〈事例70〉亀田製菓「柿の種」の国民投票
誰がいつ払うのか?
〈事例71〉子ども関連商品(教育費、おもちゃ、ゲームなど)の支払いモデル
〈事例72〉社会保険の公費負担の支払いモデル
〈事例73〉トリンプ・インターナショナルのおねだりモデル
〈事例74〉グーグル、フェイスブック、無料Wi-Fiの広告モデル
〈事例75〉GEの航空機エンジン② ~ジレット・モデル
〈事例76〉テレビやタブレットのサブスクモデルの可能性 ~IoTの活用
5-4 4Pの戦略③ チャネル戦略(Place)
リーチとコントロール可能性のトレードオフ
〈事例77〉コカ・コーラの原液ビジネス
チャネルは一度構築すると変えることが難しい
〈事例78〉パナソニック、日立の代理店モデル ~町の電気屋さん
〈事例79〉ヤマダデンキとEC ~フランチャイズモデルの制約
〈事例80〉ダイドードリンコの自販機ビジネス
チャネルの質を高める
〈事例81〉P&G「パンテーン」の「店頭SKU最適化プロジェクト」
〈事例82〉トライアルHD×サントリー酒類 ~棚管理のDX
〈事例83〉オービックビジネスコンサルタントのコールセンター
〈事例84〉アイリスオーヤマのセールス・エイド・スタッフ
5-5 4Pの戦略④ プロモーション戦略(Promotion)
顧客とのコミュニケーションの変化
カスタマージャーニー ――顧客体験の流れを考える
〈事例85〉コメ兵のカスタマージャーニー
〈事例86〉バニッシュ・スタンダードの「スタッフ・スタート」
プロモーション戦略の方向性 ――インサイド・アウトか、アウトサイド・インか
コラム マインドフローのどこに注力すべきか?
〈事例87〉自動車ディーラーにおけるキャンペーン用DM
第6章 ブランド戦略
――世界観を伝える重要性
6-1 ブランドとは何か
ブランドとその育成
〈事例88〉オリエンタルランドのブランド育成
ブランドは資産になる ――ブランド・エクイティ
〈事例89〉サントリーのライン拡張 ~BOSSとサントリーの天然水
〈事例90〉トヨタとENEOSのカテゴリー拡張
ブランド・ターゲットとセールス・ターゲット
〈事例91〉無印良品におけるブランドターゲット
6-2 経営戦略の中のブランド
ブランドの建付けが重要
〈事例92〉バッグワークスのBtoC事業
〈事例93〉ユニクロとGUの建付け
ブランドの対象範囲
6-3 ブランドとソーシャル・グッド
ブランドに社会的価値が求められる時代
〈事例94〉P&GのAlways「Like A Girl」キャンペーン
〈事例95〉トニーズチョコロンリーと現代奴隷制の撲滅
コラム ソーシャル・グッドの実現は視点を上げて
〈事例96〉アディダスの女性用水着とバーガーキングのProud Whopper
おわりに