「軍事組織マネジメント」と聞くと、ゴリゴリの体育会系で、上司の命令に絶対服従の硬直した組織風土で、過酷なブートキャンプを行なっている……なんていうイメージでした。ところが、最新の軍事組織マネジメントはまったく違いました。元・海上自衛隊の幹部にして、米国海軍大学の外国人教官としても指導経験を持つ、軍事組織マネジメントのスペシャリストの著者、浅野さんは、「最新の軍事組織マネジメントでは、上司は部下に『理想』『目標』を示し、『やり方』は部下に任せるのが、世界的な主流になっている」と言います。では、具体的にどのようにすればいいのか?浅野さんがビジネスの世界に応用できる形で、わかりやすく解説してくださいました。「指示待ち部下」に悩むリーダーや上司の方々に役立つ1冊に仕上がりました。
POSTED BY森上
【米国海軍も採用!
上司は部下に理想や目標を示し、
やり方は部下に任せる最新マネジメント術】
「指示待ち部下」がいないチーム――。つまり、上司が指示を出さなくても、
部下が自ら動き、
成果を出す自律型チーム。
これは、
多くのリーダーや上司が望む、
理想的なチームの姿でしょう。
そんなチームに育てるための
マネジメント術のヒントは、
最新の軍事組織マネジメントにありました。
「軍事組織マネジメント」と聞くと、
「絶対服従」「上意下達」といった
命令型マネジメントを思い浮かべる人も多いでしょう。
それは大きな間違いです。
最新の軍事組織マネジメントは、
かつての「上意下達」「命令は絶対」の
古いマネジメントから脱却し、
高度に複雑化した現代戦に対応した
軍事組織の手法を採用しています。
その手法をひと言で言うと、
上司は部下に理想や目標を示し、
やり方は部下に任せるマネジメント
です。
その具体的な仕組み&実践法を、
ビジネスに応用して
徹底解説したのが本書です。
キーワードは、次の4つです。
*ミッション・コマンド
*GUIDES(ガイズ)モデル
*意思決定力
*作戦発想力
この4つのメソッドを使いこなせば、
「指示待ち」の部下をなくし、
自律型チームに変化していきます。
著者は、元・海上自衛隊の幹部にして、
米国海軍大学に外国人教官として招聘され、
教鞭を執っていた経験を持つ、
軍事組織マネジメントのスペシャリスト。
その著者が、
最新軍事組織マネジメントを
ビジネスの現場に応用した
「自律型チーム」をつくる方法を
わかりやすく解説した1冊です。
気になる本書の内容
本書の内容は以下のとおりです。はじめに――─命令だけで動く時代は終わった
第1章 なぜあなたのチームはうまくいかないのか?
スタバと現代の軍隊との意外な共通点──なぜ、「スタバ」は人気企業なのか?
スタバの「いい雰囲気」の正体
離職率が圧倒的に低く、やりがいを生む秘密
すべては「目的」から始まる
スタバの人材育成と現代の軍事組織マネジメントの共通点
世界が驚いた奇跡のオペレーション
3・11の海上自衛隊、驚異のスピード対応の秘密
奇跡のオペレーションの実際──「ミッション教育」の成果
「指示待ち」部下を増やすマネジメントの落とし穴
「指示待ち部下」が増える理由
こんな組織が、指示待ち部下を生む
column「理想の状態」から逆算する目的指向の考え方
第2章 メンバーに「任せる」チームづくり
「命令しない組織」が勝つ──現代戦のリアル
最新の「軍隊組織の環境」は真逆」
現代の軍隊組織が大きな変化をした理由
アメリカ軍がたどり着いた「任せる」指揮法「ミッション・コマンド」とは?
目的&理想を示して、やり方は委ねる
目まぐるしい変化に、迅速かつ的確に対応する
ロシア軍のウクライナ侵攻で見るミッション・コマンドの効用
軍事専門家が語る、ロシア軍とウクライナ軍の違い
上手に「任せる」コツ
裁量の範囲を明確に決める
「裁量の範囲」の決め方
なぜ全世界的に「ミッション・コマンド」が普及しているのか?
「ミッション・コマンド」普及の4つの背景
【普及の背景①】作戦テンポの高速化
「速さ」を重要視する
【普及の背景②】敵の変化
【普及の背景③】味方の変化
【普及の背景④】作戦環境の変化
だから、ミッション・コマンドは、ビジネスでも通用する
ビジネスの世界も戦い方が変わった
上司の立場から考える「ミッション・コマンド」のメリット
実は日本でも実践していた「ミッション・コマンド」
忍者とミッション・コマンド
「詮議」とミッション・コマンド
ボーイスカウトの原点は、薩摩藩の郷中教育だった!?
Column「任せて任せず」──松下幸之助の経営術との共通点
第3章 チームリーダーのための「ミッション・コマンド」実現ノウハウ
信じるだけでは機能しない
「ミッション・コマンド」を実現する3つのステップ
ステップ1 「理想の状態」の可視化
自分の理想を他者に伝えるための第一歩
「理想の状態」を可視化する方法
ステップ2 委任レベルのコントロール
どの程度委任すべきかを判断する7つのパラメータ
「任せっぱなし」にするために、必要なこと
ステップ3 「使命」と「目標系列」
「使命」と「目標系列」とは何か?
「使命」の中身と形式
上の階層の任務を、すぐ下の階層の目的に対応させる
ミッション・コマンドを実現させるには山本五十六に学べ
山本五十六の言葉の真意
column「目標系列」と大谷翔平選手のマンダラチャート
第4章 自律型チームの育成法――GUIDESモデル
なぜ、あなたのチームは、うまく運営できないのか?
リーダーはみんな悩んでいる
うまくいっているチームの4つのキーワード
チーム育成に使えるクルー・リソース・マネジメント(CRM)
GUIDESモデルの源流、CRMとは?
世界各国、各業界で導入されている「息の合ったチームをつくる仕組み」
最強のチーム育成のための6つの要素
CRMに「目的と目標」を加えたのが「GUIDESモデル」
GUIDESモデルのプロセス
GUIDESモデルの概要
①目的と目標──目的の堅持、目的の具体化と共有、適切な目標系列
②状況認識──情報伝達と確認、安全への主張、意見交換・意思統一の場
③情報伝達──状況の把握、分析と予測、問題の特定
④意思決定──リソースの有効活用、決定と確実な実施、継続的な振り返り
⑤ワークロード管理──事前準備と段取り、優先順位付け、適正な配分
⑥チーム形成──活動に適した気風と環境、主体的・自発的な遂行、意思相違の解決
事例から学ぶGUIDESモデル
海上自衛隊のカッター(短艇)訓練の実際
カッター(短艇)訓練の「目的と目標」
カッター(短艇)訓練の「状況認識」
カッター(短艇)訓練の「情報伝達」
カッター(短艇)訓練の「意思決定」
カッター(短艇)訓練の「ワークロード管理」
カッター(短艇)訓練の「チーム形成」
「良いチームの条件」と「GUIDESモデル」の関係
column組織の成功循環モデル
第5章 フォロワーが持つべき「意思決定力」
フォロワーシップの重要性
フォロワーの「意思決定力」がないと、現場で判断・行動ができない
チームの成果は、フォロワーシップが9割
良いフォロワーの条件
部下の意思決定力を高める3つのポイント
フォロワーシップを育成するためのノウハウの根本とは?
意思決定のプロセス──適合性・可能性・受容性
「ハドソン川の奇跡」に学ぶ意思決定のフレームワーク
とっさの危機に迷わず、ぶれずに悩まずに判断する力
「ハドソン川の奇跡」機長の意思決定プロセスを追う
判断基準の3つのフィルターを日常でも使いこなす
意思決定力向上トレーニング
「シミュレーション」のすすめ
「シミュレーション」のやり方
しっかりした意思決定力向上トレーニングを実施したい人へ
column無駄のない軍隊式報告法
第6章 「作戦脳」を鍛えるマネジメントの極意
成果が出ない真の原因
「戦略」と「戦術」の乖離をどう埋めるか
「戦略」と「戦術」の定義
企業で起こっている「戦略」と「戦術」の断絶
【事例1】イランアメリカ大使館人質救出作戦──イーグルクロー作戦
【事例2】ベトナム戦争
企業における「戦略」と「戦術」の乖離事例
戦略と戦術がうまくつながらない理由
世界は変化が急激になっている
解決の鍵は、戦略と戦術をつなぐ「作戦」
「戦略」と「戦術」の間にある溝を埋める
「作戦」の役割
「作戦脳」を鍛える
オペレーショナル・アート(作戦発想力)の技法
「作戦脳」の鍛え方
第7章 VUCAの時代に勝ち残るチームづくり
VUCAの時代とは?
軍事分野で生まれた言葉「VUCA」
今までやってきたことが通用しない
なぜ今、VUCA化が加速しているのか?
VUCA化が加速している3つの要因
テクノロジーの指数関数的進化──要因①
グローバル化とシステム的な相互依存──要因②
価値観の多様化と「正解」の消失──要因③
ロジカルシンキングの限界?
ロジカルシンキングが通用しない状況が増えている
【明瞭で単純】な象限──幼児のパズル
【明瞭で複雑】な象限──1000ピースのパズル
【あいまいで単純】な象限──形のないパズル
【あいまいで複雑】な象限──VUCAの世界
今こそ、リーダーに求められる能力とは?
VUCA時代に求められる能力を再定義
「微かなシグナル」を拾う、高い感度──Ⅴ(変動性)への対応
不動の「北極星」としての目的──U(不確実性)への対応
「多次元の知」を統合する視点──C(複雑性)への対応
「ワーストケース思考」による心の安定──A(あいまい性)への対応
VUCA時代だからこそ、軍事の智慧が役立つ
VUCAは言い訳にならない
世界のエリートたちは、軍事の智慧を学んでいる
おわりに――「お金の不安から自由になる」という最高の人生へ
著者について
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ハイパフォーマンス組織プロデューサー。エンドステートナビゲーション代表。
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防衛大学校卒業後、海上自衛隊に入隊。34年間の勤務において、護衛艦での実任務をはじめ中東アデン湾派遣、阪神・淡路大震災および東日本大震災での災害派遣部隊司令部幕僚を歴任。極限の状況下における指揮官の意思決定プロセスを数多くサポートする。その後、アメリカ海軍大学(ロードアイランド州)にて専門的な軍事的意思決定・問題解決法を修得。その知見を活かし、同大学に新設された「国際海上作戦幕僚養成課程」の外国人教官として招聘され、世界各国の海軍士官への教育に従事した。退職前の約6年間は、海上自衛隊幹部学校にて作戦教官を務め、1,000名以上の高級幹部に対する講義や図上演習を担当。2021年、1等海佐で退官。現在は、軍事理論をビジネスに応用した独自の「ミリタリー式組織マネジメント」を確立。製造、金融、医療などの民間企業、24時間稼働の厳しい現場を持つ組織を中心に、自律型組織への変革支援を行なっている。











