太平洋戦争の敗戦後、GHQに禁書処分にされ、戦後のタブーとされてきた『国体の本義』。そして「満州国関連資料」。米国、ロシア、中国の超大国が軍事パワーでしのぎを削るなか、日本が今後生き残るには、これら戦前日本の文献には何らかのヒントがあるのではないか……という直感を、現代の知の巨人たる佐藤優さんにぶつけたところ、思わぬ回答を得る。本書はその縦横無尽な歴史的パースペクティブのもと、「禁断の文献」を読み解く意欲的な試み。
POSTED BY寺崎
『国家の罠』から20年。
佐藤優が再び問う「罠」の正体。
かつての成功は、なぜ組織を滅ぼすのか。戦後日本が遠ざけてきた文献には、
ルールなき世界を生き抜くための戦略が隠されていた。
『国体の本義』『作戦要務令』、満洲国関連資料――。
敗戦後、長く公的空間から退けられてきた戦前・戦中期のテキストを、
作家・元外務省主任分析官の佐藤優が、
現代の国家・組織・個人を守るための「生存戦略」として読み直す。
かつての成功が、未来の失敗を生む
本書が明らかにする「戦略の罠」とは、かつて成功をもたらした戦略が、環境の変化によって
失敗の原因へと反転する現象である。
組織は成功すると、その成功モデルを正解として固定する。
しかし、世界の前提が変われば、
かつての強みは硬直化を招き、自らを縛る罠となる。
高度経済成長の成功体験。
グローバル化の成功体験。
アメリカ依存の成功体験。
戦後日本を支えてきたこれらの前提は、
いまや国家・企業・個人の判断を狂わせる「罠」になりつつある。
ロシア、中国、アメリカ、中東をめぐる秩序が揺らぎ、
世界は新たな帝国主義の時代へと入りつつある。
自由主義、民主主義、市場経済という戦後秩序の正統性が揺らぐなか、
国家、宗教、暴力、ナショナリズムの力学が、再び世界を動かし始めている。
いま必要なのは、勝つ戦略ではなく、
生き残る戦略だ
この不安定な時代に必要なのは、「勝つため」の戦略ではない。
生き残るための戦略である。
戦前日本の文献を、断罪するのでも、礼賛するのでもなく、
未来を読むための「知的資源」として掘り起こす。
国家、企業、組織、そして働く個人は、過去の成功にとらわれず、
変化の時代をどう生き延びるべきか。
佐藤優がいまの日本に突きつける、新たな戦略論。
こんな方にオススメ
✓世界情勢の変化を、表面的なニュースではなく構造から理解したい✓日本企業や日本型組織の行き詰まりに危機感を持っている
✓過去の成功体験が通用しない時代の戦略を考えたい
✓戦前・戦中期の文献を、現代の知的資源として読み直したい
✓国家・組織・個人の「生き残り方」を学びたい
本書の構成
序文 世界の秩序が崩壊した現実世界序章 なぜ、戦前日本を「OS」として読むのか
第1章 『国体の本義』に見る「理念OS」と組織の持続力
第2章 旧日本陸軍の行動マニュアル『作戦要務令』に学ぶ
第3章 国家OSの巨大実験――満洲国の誕生と滅亡
第4章 現代日本の「戦略の罠」――組織の機能不全と個人が生き残る道
第5章 個人の「戦略の罠」――組織に潰されないための「撤退戦」











