月刊・石井裕之~沢雉会 シーズン1・第2号
今日届いて、すぐに聴き始め、今聴き終えました。
石井先生の「サービス精神なし」という言葉に爆笑し、「それが大サービスなんですよ!石井先生!」と叫びました。
本当にほんとうにありがとうございます。
私は日本画家なのですが、ここ4年ほど絵筆を折っていました。だけど先週、2/20に4年越しの一枚を完成させることができたんです。これは絶対DM6のお陰なので石井先生にお手紙を書くつもりです。
お手紙より沢雉会の感想が先になってしまいましたが、色んなことがつながったのですごくつまらないことかもしれないけど、どうしてもお伝えしたくなりました。お付き合いいただければ幸いです。
展覧会で素晴らしい作品に出会う時、絵描きはただ単純に批評したり感動することで終わってはいけなくて、「どうしてこれに感動するのか」しっかり掴まなければなりません。
画を一枚完成させる時、最後の一筆をどこにするのか、言葉にできなくても絶対的にその瞬間を感じ取らなくてはなりません。
今回の沢雉会で石井先生が仰ってくださったことはこの教え(自分の中の直感かもしれませんが)を再度自分の中へものすごい勢いと力で飲み込ませてくださいました。
それから、「不確定要素ができるだけ入らない純粋環境で自分の力の基盤を作る」というお話。
これも今回出来上がった画はそれなんだと感じました。
大学で学んだ画の描き方を捨てて、日本画の絵の具をこんな風に使っていいのか悩みながら、でも自分が作ってきた世界を絵の具で表現しました。
技法についていつもつきまとっていた不安は一切なく、筆の運びは最後まで淀みなかったと思います。
技法についての不安とは他人から押し付けられた「正しい技法」「日本画の描き方」でした。
私は4年かけてそれを捨てて、でもマイナスになったことは何一つなく、自分の手で画を描き上げた実感を得ました。
まだ一枚目ですが、できあがってもうほんとにものすごくうれしいんです。
それを友達に話すと二人の友達が「画が完成したお祝いだよ」とプレゼントを贈ってくれました。
私の周りには「Your Happiness is My Happiness」な方ばかりだと感動しました。
4年絵の具に触らない毎日を送りながら、私は小さなノートにスケッチをしたり点描をしたりしていました。
その中で点描がもしかすると日本画にできるかもしれないと感じ、ぽつぽつと点を描きながらDM6を続けてきました。
私にとっての「純粋環境」をひとつ作ることができたから私は画に戻ってくることができました。
画は私自身で、命で、分身で、子どもで、いろいろです。
石井先生、ありがとうございます。
何回も聴きます。新しい画を描きます。
外木 由布子 様 (東京都 女性 2009年02月24日投稿)